質問の質が成績を左右する理由
勉強をしていると、わからない問題に直面することは誰にでもあります。そのとき、「どのように質問をするか」で、その問題を自分のものにできるかどうかが決まります。これが「質問の質」です。質問の質が高ければ理解も深まり、成績も伸びます。しかし、質の低い質問を繰り返していると、いつまでも同じところでつまずくことになりかねません。
では、具体的に「質問の質」とは何か、どのように向上させることができるのかを考えてみましょう。
質問の質とは?
質問の質とは、ただ「わからない」と投げかけるのではなく、以下のような要素を含む質問ができるかどうかを指します。
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1.自分がどこまで理解しているかを把握している
例:
×「わかりません」
〇「この部分まではわかったのですが、ここから先が理解できません」 -
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2.具体的な箇所を指摘できる
例:
×「全部わからない」
〇「この公式の使い方がわかりません」 -
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3.質問の目的を明確にしている
例:
×「解き方が知りたい」
〇「どうしてこの公式を使うのか知りたい」
質問の質が低いと何が起こる?
質の低い質問では、次のようなデメリットがあります。
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・的確なアドバイスが受けられない
「わかりません」とだけ言われると、どの部分を解説すればよいかわからないため、回答が漠然としたものになってしまいます。 -
・自己解決能力が育たない
質問をする前に自分で考える習慣がつかず、問題を解く力がなかなか身につきません。 -
・時間の無駄が増える
曖昧な質問をすることで、先生や講師とのやり取りが長引き、効率が悪くなります。
質問の質を高めるためには?
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1.自分で考えた過程を言葉にする
「自分はこう考えてみたけれど、ここで詰まりました」という流れを伝えることで、先生は具体的なアドバイスがしやすくなります。 -
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2.質問の前に「何がわからないのか」を整理する
わからない部分をピンポイントで特定するために、問題文や参考書を再度読み直しましょう。 -
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3.質問する意図を明確にする
自分は「答えが知りたい」のか、「理解を深めたい」のかを考えてみると、質問の仕方が変わります。 -
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4.「なぜ」を追求する姿勢を持つ
解法をただ聞くだけでなく、「なぜその方法を使うのか」を聞くことで、より深い理解が得られます。
良い質問の具体例
- ・「解答のここに出てくるこの数字がどこから来たのかわかりません」
- ・「自分はこうやって解こうとしましたが、どこが間違っていたのか教えてください」
- ・「この公式がなぜ使えるのかの理由を教えてください」
質問の質を高めることで得られるメリット
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・理解が深まる
的確な質問をすることで、教わる内容がより自分の中に入りやすくなります。 -
・効率的な学習ができる
質問時間が短くなり、その分の時間を他の問題に使えます。 -
・自己解決能力が向上する
質問を準備する過程で、自分で解決できるようになることもあります。
最後に
「質問の質」は、勉強において非常に重要なスキルです。単に答えを聞くだけではなく、自分で考えた過程を伝え、的確な質問をすることで、わからない問題を自分のものにする力が身につきます。
次にわからない問題に直面したときは、「どう質問すれば理解が深まるだろうか」と考えながら取り組んでみましょう。それが成績アップへの第一歩です。