塾長ブログ

2024/10/10
ブログ

同じミスや質問を繰り返す生徒の特長-まずは頭の中をこっちに向けることが重要

授業や勉強の場面で、同じミスや同じ質問を繰り返す生徒が少なくありません。こういった生徒の特長は、過去にしたミスや質問を忘れてしまうことです。それどころか、そのミスに対して反省したり、次に活かそうとする意識が弱いことも多いです。その結果、改善せずに同じ問題に再びつまずくという状況が繰り返されます。

特に、集中力が散漫な生徒ほどこの傾向は強く現れます。彼らは問題に集中して取り組めず、何度も同じことを聞いたり、同じ箇所でミスをしてしまいがちです。こういった場合、ただ解説や指導を繰り返すだけでは効果がありません。まずは、生徒の頭の中をこちらに向かせてからでなければ、ほとんどの時間が無駄になってしまうことが多いのです。

今回は、同じミスや質問を繰り返す生徒の特長と、どう対応していくべきかについて考えてみましょう。


1. 同じミスや質問を繰り返す生徒の特長


1. 過去のミスや質問を忘れてしまう

 まず、このような生徒に共通するのは、過去にどのようなミスをしたのか、どんな質問をしたのかを忘れてしまうことです。自分がどこでつまずいたかを覚えておらず、その場その場での解決を重視しすぎるため、再び同じミスに直面するのです。問題の解き方や答えを聞いたとしても、それを一度で身につけようとする努力が欠けていることも特徴です。

  •  ・例: 一度説明した内容を、数日後に同じ内容で質問されることがあります。その場では「分かった」と言っていても、反省したり次に活かそうという姿勢が欠けているため、理解が定着していません。


2. 反省や改善の意識が弱い

 もう一つの特徴は、反省や改善の意識が希薄であることです。ミスをした際に、「どうして間違えたのか」「次に同じミスをしないためにどうするべきか」といったことを考えることが少ないため、次に同じ問題が出てきたときも、また同じ過ちを犯してしまいます。つまり、自分で振り返ることが苦手な生徒に多く見られる傾向です。

  •  ・改善策: ミスをした生徒には、その場で一緒に「どうして間違えたのか」「次にどうすればいいか」を振り返り、改善方法を具体的に話し合うことが大切です。


2. 集中力が散漫な生徒ほど繰り返しがち


1. 集中力の欠如が問題の根底にある

 特に、集中力が散漫な生徒ほど、同じミスや質問を繰り返すことが多いです。集中していない状態では、解説を聞いても内容が頭に入らず、すぐに忘れてしまいます。こうした生徒は、授業中や勉強中に意識が別のところに向いていることが多いため、その時点で聞いた内容がしっかりと理解できていないのです。

  •  ・例: 授業中にメモを取っているようで、実際には内容が理解できていなかったり、頭の中では他のことを考えていることがよくあります。


2. 集中力を取り戻すための工夫

 このような生徒には、まず集中力を取り戻させることが重要です。解説を始める前に、生徒がしっかりこちらの話に意識を向けているか確認し、集中できていない場合は一度リセットする必要があります。ただ説明を繰り返しても、その時の集中が欠けていれば無駄な時間になってしまいます。

  •  ・改善策: 生徒の注意を引くために、具体的な例や質問を使って一旦思考をリセットさせると効果的です。時には、一呼吸置いて「今、何に悩んでいるか?」を聞くことも有効です。


3. 効果的な対策


1. ミスを意識させる仕組み作り

 生徒が同じミスを繰り返さないようにするためには、まずミスを意識させることが必要です。たとえば、ミスした箇所をノートに記録させ、次に同じ問題を解く前にそのノートを見返すよう指導することが効果的です。これにより、同じミスを防ぐための意識が生まれ、自然と改善につながります。

  •  ・改善策: 「ミスノート」を作らせ、間違えた問題を一つ一つ記録してもらい、それを繰り返し見返すように促すと、ミスが定着しにくくなります。


2. 「聞いたことは覚える」という意識を持たせる

 質問を繰り返す生徒には、質問したことをしっかり覚える意識を持たせることが大切です。単にその場で解決するのではなく、「この質問をしたのは自分だ」という意識を持たせ、次に同じような問題が出たときに思い出せるように指導します。質問の内容をメモに残させたり、同じ質問をしないよう自覚させる仕組みを作ると良いでしょう。

  •  ・改善策: 生徒が質問した内容をしっかり記録し、次に同じ問題が出たときに、自分で解決できるかどうかを確認する習慣をつけさせます。


3. 集中力を持続させるための工夫

 集中力が散漫な生徒には、集中できる環境や時間の工夫も重要です。長時間同じことをやらせるのではなく、こまめに休憩を入れることで集中力を維持させたり、問題を解く際にはタイマーを使って時間を意識させることで集中を促すことができます。

  •  ・改善策: 短時間で区切って問題を解かせ、その後すぐにフィードバックを与えることで、集中力を持続させながら効率的に学習できるようにします。


まとめ


同じミスや質問を繰り返す生徒には、過去のミスを忘れてしまうこと反省や改善の意識が欠けていることが原因となっています。特に、集中力が散漫な生徒はその傾向が強く、効果的に学習を進めるためには、まず頭の中をこちらに向かせ、しっかりと集中させることが必要です。

ミスを繰り返さないための仕組み作りや、質問を覚える意識を持たせる工夫を行いながら、集中力を持続させる方法を導入することで、生徒の学習効果は確実に向上していきます。同じミスを繰り返さないためには、意識と改善の積み重ねが鍵なのです。

一覧に戻る