自分の成長を止めてしまう「他人やモノのせいにする癖」
勉強や日常生活で、うまくいかなかった原因を「人のせい」や「モノのせい」にする生徒は少なくありません。たとえば、「先生の教え方が悪いから」「環境が整っていないから」「親が勉強しろとうるさいからやる気がなくなった」など、自分以外の何かに原因を求める発言をする場面です。
しかし、こういった考え方にとらわれている生徒は、残念ながら成績が大きく伸びることはありません。たとえ一時的に伸びたとしても、それはほんのわずかで、安定した成長にはつながらないのです。
他人やモノのせいにする生徒の特徴
「自分の失敗は自分のせいではない」という思い込みを持っている生徒には、いくつかの共通点があります。
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1.自分を正当化する癖 自分を守りたい一心で、物事がうまくいかない理由を他人や環境のせいにし、自分の欠点やミスに目を向けません。このため、自分を改善する機会を自ら手放してしまいます。
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2.問題解決への姿勢が消極的 自分の行動や考え方を見直さないため、問題に直面したときに具体的な改善策を考えず、「どうせ無理」と諦めてしまいがちです。
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3.自己満足に陥りやすい 「自分は悪くない」という気持ちが強いため、結果的に現状に甘んじてしまいます。「自分は十分頑張っている」と思い込むことで、さらに努力しようという意欲が湧かなくなります。
自分を顧みる力が成績を伸ばす鍵
成績が大きく伸びる生徒には、共通して「自分を顧みる力」があります。失敗したときに、「自分に何が足りなかったのか」「どの部分を改善すれば次はうまくいくのか」を真剣に考えることができる生徒は、確実に成長します。
たとえば:
- ・テストでミスをしたとき、「問題が難しかった」と言うのではなく、「自分が十分に準備をしていなかった」と反省する。
- ・宿題を忘れたとき、「提出期限が短すぎた」と不満を言うのではなく、「時間管理が甘かった」と考え、次回に活かす。
こうした姿勢は、勉強だけでなく、社会に出たときにも重要な力となります。
他人やモノのせいにしない習慣をつけるためには?
では、他人やモノのせいにする癖を改善するためには、どうすれば良いのでしょうか?
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1.自分に質問をする 失敗やトラブルが起きたとき、「自分にどんな責任があったのか?」「自分が改善できる部分は何か?」と問いかけてみましょう。最初は難しいかもしれませんが、徐々に習慣化できます。
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2.周りのアドバイスを素直に受け入れる 先生や親からの指摘を、反発せずに受け入れる心の柔軟性を持ちましょう。他人の言葉をきっかけに、自分を見つめ直すチャンスが生まれます。
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3.小さな成功体験を積む 何か一つでも、自分の力で成功させる体験を積むと、「自分が変われば結果も変わる」という実感が得られます。たとえば、普段より少しだけ勉強時間を増やしてみるなど、簡単なことから始めてみましょう。
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4.「ありがとう」を意識的に使う 何かを他人のせいにするのではなく、周りに感謝する言葉を増やしてみましょう。「ありがとう」を言う機会が増えると、自然と自己中心的な考え方が減っていきます。
最後に
人のせい、モノのせいにするのは簡単です。しかし、それでは自分を変えるチャンスを逃してしまいます。自分の欠点や課題に目を向けることは勇気のいることですが、その先には必ず成長があります。
「自分がどう変われるか」を意識するだけで、結果は大きく変わります。人や環境ではなく、自分を変えることにフォーカスして、次の一歩を踏み出してみませんか?