知ってますか? お守り・絵馬・おみくじはなぜあるの?〜願いを形にする日本の知恵〜 (シリーズ第4回:日本のこころ ― 神道ってなんだろう?)
◆ 受験シーズンといえば“お守り”!
「合格祈願」「学業成就」「交通安全」――
神社で見かける“お守り”にはいろんな種類がありますよね。
でも、なぜ人はお守りを持つのでしょう?
それは、「願いを目に見える形にして、自分の心を支えるため」なんです。
◆ お守りの中には「神さまの分け御霊(わけみたま)」
お守りには、小さな紙や木の札が入っており、
そこに神さまの力=“分け御霊(わけみたま)”が宿っていると考えられています。
つまり、お守りは「神さまの分身」。
身につけることで、いつも神さまがそばにいて見守ってくれるという意味があります。
◆ 受験生が「合格お守り」を持つのは、
「努力が報われますように」と願うだけでなく、
「神さまが見ていてくれるからがんばれる」という勇気をもらうためでもあるんです。
◆ 絵馬は“願いを伝えるメッセージボード”
神社にずらりと並ぶ木の板、絵馬。
そこには「志望校に合格しますように」「家族が健康でありますように」と、たくさんの願いが書かれています。
この「絵馬(えま)」は、昔は本物の馬を神さまに奉げていたのが始まりです。
馬は“神さまの乗りもの”と考えられていたため、
「願いを伝える使者」としての役割がありました。
やがて本物の馬の代わりに“木の板に馬の絵”を描くようになり、
それが「絵馬」と呼ばれるようになったのです。
■ 絵馬に願いを書くことは、
自分の“心を文字にする”ことで思いを強くすることでもあります。
だから書いたあとは、少し心がスッキリするのですね。
■ おみくじは“今の自分へのアドバイス”
「大吉!」「小吉…」で一喜一憂してしまうおみくじ。
でも、本当のおみくじの目的は“運試し”ではありません。
おみくじは、神さまからのメッセージ。
「今のあなたはこういう状態ですよ」
「だから、こうすればうまくいきますよ」という
人生のアドバイスなんです。
もし結果が悪くても、それは「気をつけよう」という神さまからのヒント。
境内の木に結ぶのは、“悪い運を置いていく”という意味があります。
そして、心を新たにして帰る――それが本来の作法なんです!
● 願いを“形にする”ことで心が強くなる
神道の考え方では、
「願いごと=神さまに頼ること」ではなく、
「努力の決意を神さまに伝えること」。
お守りや絵馬、おみくじは、
自分の中の想いを整理し、まっすぐ前に進むための“心のスイッチ”なんです。
合格祈願のお守りを持つ人は、“努力を応援してくれる仲間”を身につけているようなもの。
それを信じて、最後まで全力を出せば、神さまもきっと笑顔で見守ってくれますよ!
★ 子どもたちへのメッセージ
願いをもつことは、弱さではなく“強さ”です。
お守りや絵馬は、神さまだけでなく「自分自身への約束」でもあります。
努力を信じて、感謝を忘れずにいれば、
その願いはきっと良い形でかなうはず。
神社の境内で手を合わせるとき、
心の中でこうつぶやいてみてください。
「神さま、見ていてください。私はがんばります。」
その一言が、未来を変える第一歩です!
●まとめ
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・お守りは“神さまの分身”であり、心を支える力
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・絵馬は“願いを文字にして伝える”日本の知恵
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・おみくじは“神さまからのアドバイス”
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・願いを形にすることで、人は前に進む勇気を得る

