エコバックの真実:レジ袋有料化で起こった予期せぬ影響とは? ~環境を守るはずが、逆にごみ処理の負担増?~
◆ レジ袋有料化の目的と成果
2020年7月、日本は全国でレジ袋の有料化を導入しました。目的は主に、
-
・プラスチックゴミの削減
-
・海洋汚染対策
-
・消費者に環境意識を促すこと
などです。
実際、多くの人がマイバッグ持参に切り替え、使用枚数は大きく減りました。
◆ 予期せぬ副作用?ゴミ焼却の燃料コストが増加
しかし、ある自治体などから、こんな声があがっています:
「レジ袋をもらえなくなり、家庭でゴミを出すときに使っていた袋が使えなくなったので、有料でポリ袋(ごみ袋)を買う人が増えた結果、焼却場の燃料にするプラスチックが減り、燃料費が増えてしまった…」といった指摘があるのです。
つまり、レジ袋はゴミ袋代わりに流用されていて、それがごみ焼却の燃料にもなっていたわけです。減らすつもりで減らしても、結果的にコスト負担が増えたケースもあったようです。
◆ 紙袋やエコバッグの意外な環境負荷
紙袋や布製のエコバッグに切り替える人も増えましたが、環境面での考え方も注意が必要です。
-
・紙袋は大きく・重く・繰り返し使わないとCO₂排出が多くなる
-
・布製バッグは131回以上使わないと環境に優しくなるとは限らないという調査も
つまり、「代替品=必ずエコ」ではなく、使い方とライフサイクル全体を考えることが大事です。
◆ 本当にエコとは?“全体を見て判断する視点が大切”
-
・レジ袋削減で目に見えるごみが減る → ✅
-
・でもその分、家庭用ゴミ袋の燃料転用減 → コスト増加の可能性あり
-
・発生するごみ全体が減ってる?代替プラスチックの増加? → 見えにくいところに隠れた副作用も
ひとつの対策だけで「よし」とせず、全体の流れを見て判断することが重要なんです。
◆ 自由研究のヒントにもなる視点
このテーマは、自由研究としても面白い材料になります:
-
・レジ袋使用量の推移と家庭ごみ処理の関係を調査
-
・マイバッグ普及後のごみの種類や処理費の変化をまとめる
-
・マイバッグや紙袋の環境負荷を比較グラフにする
学校でも家庭でも、考える力がつくテーマです。
◆ おわりに:小さな選択が未来をつくる
エコバッグを使う、レジ袋を断る、それ自体はとても良い取り組みです。
でも、その結果が思わぬ負担を生むこともある——
どうすれば本当にエコか?を考える姿勢こそが、これからの社会に必要な力です。
身近な「エコの選択」を考えることが、
未来の社会や地球を守る第一歩になります。