反復しても覚えられない子のための“記憶に残る勉強法”
【はじめに】
「何度も書いたのに覚えてない…」
「昨日覚えたはずの単語、もう忘れてる…」
中学生の学習相談で最も多い悩みのひとつが、
「反復しているのに記憶に定着しない」という問題です。
でも実は、ただ“繰り返す”だけでは記憶に残らないのは当然なのです。
今回は、そんな悩みをもつ子どもたちに試してほしい、“脳に定着しやすい記憶法”を3つ紹介します。
【なぜ“反復しているのに覚えられない”のか?】
❌ 単調な作業になっている
→意味を理解せず、ただ「書く」「読む」だけの作業だと、脳が情報を重要だと判断しません。
❌ 詰め込みすぎている
→一度に大量の情報を覚えようとすると、短期記憶に残るだけで翌日には消えてしまうことが多くなります。
❌ 同じ方法しか使っていない
→視覚、聴覚、動作など、五感を使った“複数の記憶ルート”を活かせていないと、定着しにくくなります。
【記憶に残る勉強法①:「想起練習(思い出す練習)」を取り入れる】
単語を見て覚える → ×
テストのように思い出す → ◎
→人の脳は、「思い出す」という行為で長期記憶が強化される仕組みになっています。
◆ 実践法:
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・単語や漢字を見たあと、すぐにノートを閉じて自力で書いてみる
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・「1時間後・1日後・3日後」に再テストをする
→“覚える”より“思い出す”回数を増やすことが、最も効率的な記憶法です。
【記憶に残る勉強法②:「ストーリー化」で意味づけする】
ただの羅列は覚えにくい。
でも、「意味」や「物語」があると、脳は“関連づけて覚える”ことができます。
◆ 実践法:
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・歴史の年号を「登場人物+出来事+感情」でつなげてストーリーに
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・英単語を「絵・語源・似た音」で関連付けて覚える
→「意味」「つながり」「イメージ」の3つをセットにすると、記憶が強化されます。
【記憶に残る勉強法③:「アウトプット勉強」を取り入れる】
「覚えたかどうか」をチェックするには、“説明できるか”がカギです。
◆ 実践法:
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・親や友達に「今日覚えたこと」を説明する
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・勉強した内容を“自分の言葉”でノートにまとめてみる
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・小テスト形式で「〇か×か」を毎日1問だけでも出題する
→アウトプットは、記憶を“使う”ことで脳に定着させる最短ルートです。
【まとめ】
記憶は、「何度やったか」ではなく、
「どうやったか」で定着力が大きく変わります。
✅反復しても覚えられないときの3つの改善策
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1.思い出す練習(想起)を増やす
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2.情報をストーリーや意味で関連づける
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3.アウトプット(説明・テスト)で記憶を使う
ただ繰り返すのではなく、記憶の仕組みに合った勉強法を選ぶことで、
学びの質と成果はぐんと上がります。