聞いているようで「頭で聞いていない」生徒たちへ
授業中や解説の時間、生徒に「今、先生は何と言った?」と聞くと、答えられない生徒が意外と多いのです。こちらとしてはしっかりと解説し、生徒の理解を深めたいと思っているのですが、どうもその思いが伝わらないことがあります。それは、生徒が「聞いているフリ」をしているからです。
「聞いているフリ」の状態とは?
「聞いているフリ」とは、言葉が耳には入っているものの、それが脳で処理されていない状態のことです。具体的には:
- ・先生の話を聞きながら、別のことを考えている。
- ・頭の中がぼんやりしていて、話が入ってきていない。
- ・形式的に頷いているだけで、内容を理解しようとしていない。
この状態では、どれだけ力説しても内容は伝わりませんし、結果として勉強の成果も上がらないのです。
頭で聞くことの重要性
「頭で聞く」とは、ただ耳で音を拾うだけでなく、話の内容を理解し、自分の中で整理することです。これができると、解説の内容がそのまま記憶に残り、問題を解く際にも役立てられるようになります。
頭で聞くためには以下のポイントを意識しましょう:
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1.集中力を保つ
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他のことを考えず、話の内容だけに意識を向けることが大切です。特に解説の最初や結論部分に注目することで、話全体の流れをつかみやすくなります。
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2.メモを取る
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聞いた内容をそのままメモに書き起こすと、理解が深まります。ただし、メモだけに集中しすぎて話を聞き逃すことがないように注意が必要です。
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3.疑問を持ちながら聞く
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「なぜ?」「どうして?」と自分の中で疑問を抱きながら聞くと、内容を理解しようという意識が高まります。
「聞いていないフリ」をしている生徒の特徴
先生の話を聞いていない生徒には、いくつか共通点があります:
- ・目線が合わない、またはどこかをぼんやりと見ている。
- ・手元で何かをいじっている。
- ・頷いてはいるが、質問すると答えられない。
こうした生徒には、まず「自分が聞いていないこと」に気づかせることが必要です。そのために「今、先生は何と言った?」と問いかけてみるのが効果的です。
聞く姿勢を改善するには?
「頭で聞く」ためには、意識的に行動を変える必要があります。以下の方法を試してみましょう:
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1.目線を話し手に向ける
話し手をしっかり見ることで、集中力が高まります。 -
2.話の要点を探す
すべてを覚えようとせず、重要なポイントに絞って聞くことで、理解しやすくなります。 -
3.質問を準備する
話を聞きながら疑問点を探し、解説後に質問することで、理解が深まります。
まとめ
解説を「頭で聞く」ことができれば、学びの効率は格段に上がります。聞いているフリをして内容が頭に入っていないと、その場での時間が無駄になるだけでなく、復習やテスト勉強の効率も下がります。
「耳で聞くだけでなく、頭で聞く」ことを意識してみてください。そうすれば、先生の解説がただの音声ではなく、自分の成績を上げるための貴重な情報として活かせるようになるはずです。