塾長ブログ

2023/07/27
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宇宙では生鮮品は腐らない???その後のものは食べられるの???

生鮮品(果物、野菜、肉、魚など)は地球上では、バクテリア、カビ、酵母などの微生物活動によって腐敗します。これらの生物は酸素と水分を利用して生鮮品を分解し、その過程で生鮮品は腐ります。

しかし、宇宙空間はほとんど真空であり、酸素や他のガスがほとんど存在しないため、地球上のように微生物による腐敗は起こらないと考えられます。また、宇宙空間は非常に乾燥しており、水分もほとんど存在しません。そのため、微生物が生育するために必要な条件が揃わないため、生鮮品が「腐る」ことはありません。

しかし、それが宇宙で生鮮品が永遠に安定するわけではありません。太陽光による紫外線や宇宙線などの放射線が物質に直接作用し、分子レベルでの変化を引き起こす可能性があります。また、極端な温度変化も物質に影響を及ぼします。

さらには、生鮮品が宇宙空間に放出された場合、その水分は真空と低温により急速に蒸発し(昇華し)、生鮮品は非常に乾燥した状態になります。これにより、生鮮品のテクスチャーや色、栄養価などは大きく変化するでしょう。

よって、宇宙空間に放出された生鮮品に関して言えば、以下の点を考慮する必要があります。

1.乾燥: 宇宙空間の真空のため、生鮮品の水分は急速に昇華します。そのため、果物や野菜は非常に乾燥し、元のテクスチャーや風味が大きく失われるでしょう。

2.放射線の影響: 宇宙空間の放射線や太陽光の影響で、生鮮品の細胞構造や栄養成分が変わる可能性があります。これは生鮮品の安全性や栄養価に影響を及ぼす可能性があります。

3.極端な温度: 生鮮品は宇宙空間の極端な温度変化にさらされます。太陽光にさらされている部分は非常に高温になり、反対側の影の部分は極低温になります。これにより、生鮮品の質が大きく変わる可能性があります。

これらの点を考慮すると、宇宙空間に放出された後の生鮮品を食べることは推奨されません。特に放射線の影響により、食品の安全性が確保できるかどうかが不明確です。もし、宇宙での食糧供給を考える場合、事前に適切な保管方法や加工を施した食品を使用する必要があります。

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