メタンハイドレートを本当に使える日は来るのか? ~“燃える氷”が日本の未来を変える日~
◆ 「燃える氷」ってなに?
メタンハイドレート――別名「燃える氷」。
これは、水とメタンガスが合わさってできた白い氷のような物質です。
ライターで火をつけると、本当に燃えるんです!
このメタンハイドレート、日本の周りの深い海の底にたくさん眠っていることが分かってきました。
もしこれをエネルギーとして使えるようになれば、
日本の“エネルギー自給率”が大きく変わるかもしれない――
でも、それって本当にできるのでしょうか?
◆ なぜメタンハイドレートが注目されているの?
◆ エネルギーとしての期待
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・メタンは、天然ガスの主成分。
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・火力発電やガスコンロなど、身近なエネルギー源になる。
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・輸入に頼らずにすむ可能性がある!
◆ 日本は世界でも有数の埋蔵量
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・特に「東部南海トラフ」「日本海側」に豊富。
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・“資源のない国”から、“海底資源の国”へ転換できるチャンス!
◆ でも、なぜまだ使えないの?
メタンハイドレートを本格的に使うためには、いくつかの大きなハードルがあります。
① 安全に取り出すのがむずかしい
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・深海の高圧・低温でしか安定しない
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・取り出すと気体になって爆発の危険性も
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・地盤のゆるみや地震などの自然リスクもあり
② 技術がまだ高コスト
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・現在の技術では、掘削や運搬にかかる費用が高すぎる
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・安定して大量に供給するのが難しい
③ 環境への配慮
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・メタンは強力な温室効果ガス
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・採掘中に漏れ出すと、地球温暖化を進めてしまう
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・環境とどうバランスをとるかも大きな課題
◆ 実際に掘ってみたことはある?
はい、実はすでに日本では実験的な採掘に成功しています!
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・2013年:愛知県沖の南海トラフで、世界で初めて海底からの採取に成功
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・2017年:2回目の海底採取に成功。しかし、砂の混入で中断…
つまり、「できることはわかったけど、安定して大量に使うのはまだ難しい」という段階です。
◆ 使える日は来るのか? その未来は?
今のところ、2030年ごろをめざして実用化の研究が進んでいるとされています。
政府や研究機関が連携して、
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・安全な採掘方法の開発
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・環境リスクを下げる技術の研究
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・コストを下げる新しい装置の開発
などを進めている段階です。
すぐには無理でも、将来の日本の“切り札”になる可能性は十分にあるのです!
◆ まとめ|未来のエネルギーをどう選ぶ?
メタンハイドレートは、
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・日本のすぐ近くにある
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・大量のエネルギーになる可能性がある
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・でも、技術と安全の課題がある
という、夢と課題がつまった資源です。
「本当に使える日は来るのか?」
その答えは、これからの技術や、私たちの選択にかかっているのかもしれません。