叱っても勉強しない子どもに、親が試すべき“静かな一言”
【はじめに】
「何度言っても勉強しない!」
「またゲームばっかり!もう何回目!?」
イライラが募ってつい叱ってしまう…。
でも、そのたびに子どもはますます無言に。
やがて親も、「どう接したらいいのかわからない」と疲れ切ってしまいます。
実は、“叱る”という行為そのものが、勉強嫌いを助長してしまうケースが多いのです。
今回は、叱っても変わらない子どもに対して、親ができる効果的な“静かな一言”と、その理由を解説します。
【なぜ“叱っても勉強しない”のか?】
▼理由①:叱られる=失敗体験になっている
叱られることで、子どもは「勉強=嫌なもの」「できない自分=ダメ」と思い込みやすくなります。
結果、自己肯定感が下がり、ますますやる気が失われるのです。
▼理由②:感情で伝えると、内容が届かない
「何でやらないの!」「ちゃんとしなさい!」は、
言葉の中身より“怒られた”という印象だけが残るため、意味が届きません。
【親が試すべき“静かな一言”とは?】
それは、以下のような「責めずに、気づかせる言葉」です。
●一言例①:「今日、どこからやる?手伝おうか?」
叱る代わりに、“一緒にやる空気”を出すことで、
子どもは「やらされる」から「選べる」状態になり、意欲が生まれやすくなります。
●一言例②:「やらなかったら、あとで困るのは○○自身だね」
強く言わずに、責任を優しく返す言葉です。
冷静に、でも子どもの未来を思って伝えることで、
「自分で考えて動く」スイッチが入ることがあります。
●一言例③:「やる気出ないときって、つらいよね。そういう時あるよね」
これは“共感”の言葉。
勉強をさせる前に、気持ちを受け止めるワンクッションがあると、
子どもは親を「味方」と認識し、行動しやすくなります。
【声のトーンが効果を左右する】
同じ言葉でも、「怒り声」ではなく、静かで落ち着いた声で伝えることで、
子どもは自然と耳を傾けやすくなります。
実際に、塾でも「叱るよりも“静かな圧”の方が効く」と感じる場面がよくあります。
【まとめ】
子どもが勉強しないのは、怠けているからではなく、心が止まっているからかもしれません。
そんなとき、感情をぶつけるのではなく、“静かに寄り添う”言葉が心に届きます。
✅今日からできる3つの静かな声かけ
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1.「今日どこからやる?一緒に考えよう」
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2.「困るのは○○自身だからね。応援はするよ」
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3.「つらい時あるよね。無理せず、まず一歩だけやってみようか」
子どもは“怒られて変わる”のではなく、理解されて変わっていくのです。