塾長ブログ

2025/02/14
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地球の空気はなぜ宇宙に放出されないのか?

私たちが普段何気なく吸っている 「空気」
でもふと考えてみると、「地球の空気はなぜ宇宙に逃げていかないの?」という疑問が湧いてきます。

地球には重力があるから…と聞いたことがあるかもしれませんが、それなら「宇宙風」みたいなものが吹いたら飛ばされないのでしょうか?
今回はこの 「地球の空気はなぜ宇宙に行かないのか?」 について考えてみたいと思います。



 地球の空気は何によってとどまっているのか?


答えは 「重力」 です!


地球の重力が空気を引き寄せている
空気の分子が十分な速度を持たないため、宇宙に逃げられない


地球はとても大きな質量を持っているため、万有引力 によって空気の分子を引きつけています。
空気の分子は 常に動いて いますが、地球の引力が十分に強いため 宇宙へ逃げるほどの速度を持つことができない のです。



 宇宙に逃げるためには「脱出速度」が必要!


物体が地球の引力を振り切って宇宙へ行くには、「脱出速度」 というものがあります。
これは 地球の重力を振り切るために必要な速度 です。


☆ 地球の脱出速度

時速 約4万km(秒速 約11.2km)


例えば、ロケットが宇宙へ行くときは 秒速11.2km以上 の速度を出さないと、再び地球に引き戻されてしまいます。

では、空気の分子(窒素や酸素など)はどうでしょう?


窒素(N₂)や酸素(O₂)の速度 → 平均秒速 約0.5km
水素(H₂)やヘリウム(He)の速度 → 秒速 5km 以上


空気を構成する主な成分である 窒素や酸素は、脱出速度に比べてはるかに遅いため、宇宙へ逃げることができません。
しかし、水素やヘリウムのような軽い気体は、速度が速く、徐々に宇宙へと逃げていきます。



 では、「宇宙風」が吹いたら空気は飛ばされるのか?


結論から言うと、宇宙風(太陽風)では空気は吹き飛ばされません。


★太陽風とは?
✅ 太陽から放出される 高エネルギーの粒子(プラズマ) の流れ
✅ 地球にも常に吹き付けている


「じゃあ、宇宙風が吹いたら地球の空気が宇宙に飛ばされるのでは?」と思うかもしれませんが、それを防いでいるのが 地球の「磁場」 です。



 地球の磁場がバリアになっている!


地球の内部にある 液体の鉄のコア(外核) が対流することで、地球の周りに 磁場(磁気圏) を作り出しています。


この磁場が宇宙風(太陽風)を跳ね返す役割を果たしている!
もし地球に磁場がなかったら、太陽風によって大気が吹き飛ばされてしまう可能性がある!


実際、火星はほぼ大気を失ってしまいました
火星には 地球のような強い磁場がないため、太陽風の影響をダイレクトに受け、大気が宇宙へと奪われた と考えられています。



 まとめ:地球の空気が宇宙に逃げない理由


地球の重力が空気を引き留めている
空気の分子(窒素や酸素)は十分な速度を持たず、宇宙へ逃げられない
磁場が太陽風を跳ね返し、大気が吹き飛ばされるのを防いでいる


つまり、
☆「地球の重力と磁場のコンビネーションのおかげで、空気が宇宙に逃げない」
というわけです!

もし、地球の磁場が弱まる ようなことがあれば、数百万年単位の時間で 火星のように大気が薄くなってしまうかもしれません…。

地球の空気が 「当たり前のようにある」 のは、実はとても奇跡的なことなのかもしれませんね!

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