知ってますか? 軽いのに強い!“カーボンファイバー”が世界を飛ばす (シリーズ第4回:今までの世界に誇れる日本の科学技術)
● テニスラケットや自転車に使われている“黒い素材”
みなさんは、テニスラケットや自転車、ゴルフクラブなどに使われている“黒っぽいツヤのある素材”を見たことがありますか?
                                        あれは、ただのプラスチックではありません。
                                        実は―― 「カーボンファイバー(炭素繊維)」 と呼ばれる、とても軽くて強い日本生まれの素材なんです!
                                    
◆ カーボンファイバーってどんなもの?
                                    
カーボンファイバーとは、“炭素(カーボン)”だけでできた、とても細い繊維。
                                        髪の毛の1/10ほどの細さしかないのに、鉄の約10倍の強さを持っています。
                                        それでいて、重さは鉄の約1/4。
                                        つまり、軽くて強い“夢の素材” なのです!
                                    
■ 日本が世界をリードしてきた“素材革命”
                                    
このカーボンファイバーの研究を本格的に進めたのが、日本の企業でした。
                                        1960年代、東レ・三菱ケミカル・帝人などの会社が世界に先がけて開発を成功。
                                        今では、世界で使われるカーボンファイバーの7割以上が日本製 と言われています。
                                    
飛行機、ロケット、車、建物、風力発電の羽根など、
                                        世界のあらゆる分野で「日本のカーボン」が活躍しているのです。
                                    
◆ 空を飛ぶための“軽さと強さ”
                                    
飛行機のボディを鉄やアルミで作ると重すぎて、たくさん燃料を使ってしまいます。
                                        でも、カーボンファイバーを使えば、軽くて丈夫だから燃費が良く、地球にもやさしい。
                                    
実際に、ボーイング社の最新型旅客機「787」では、
                                        機体の半分以上に日本製のカーボンファイバーが使われています。
                                        このおかげで飛行距離が伸び、CO₂の排出量も大きく減らせました。
                                    
★ スポーツや医療の世界でも大活躍!
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・テニスラケットや野球バット → 軽くてしなやか、パワーアップ!
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・自転車 → 軽くてスピードが出やすい
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・車イスや義足 → 軽くて強く、動きやすい
 
                                    
どの分野でも、カーボンファイバーは「人の力を引き出す素材」として役立っています。
                                    
◆ 未来を支える“日本の素材力”
                                    
今、世界では「宇宙エレベーター」や「超軽量電気自動車」など、
                                        “軽くて強い素材”を求める新しい挑戦 がどんどん進んでいます。
                                        その中心にいるのが、日本の研究者たち。
                                        「もっと強く」「もっと軽く」「もっと環境にやさしく」――
                                        カーボンの可能性はまだまだ広がっています。
                                    
★ 子どもたちへのメッセージ
                                    
“素材の力”は、見えないところで世界を支えています。
                                        日本の技術者たちは、「どうすればもっと良くなるか?」を考え続けて、
                                        毎日、地道な研究を積み重ねてきました。
                                        
「目立たないけど、世界を変えている」――それが日本の科学のすごさ。
                                        みんなも、身のまわりのモノに「どんな素材が使われてるんだろう?」と興味をもつことから始めてみましょう!
                                    
★まとめ
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・カーボンファイバーは軽くて強い、日本発の“夢の素材”
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・飛行機・スポーツ・車・医療などで世界中が活用
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・日本の技術が“地球にもやさしい未来”を支えている
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・見えないところにこそ、すごい科学がある!
 

