最低賃金が上がると何が起こる?お金の“連鎖”の仕組み
ニュースでよく聞く「最低賃金が上がる」という話。
でも、「それって結局どういうこと?」と思う人も多いはず。
最低賃金とは、働く人がもらえる給料の“最低ライン”を法律で決めたものです。
つまり、どんな仕事をしても「これ以下では働かせてはいけない」というルールなんです。
では、最低賃金が上がると、社会や私たちの生活にどんな変化が起きるのでしょうか?
1. 最低賃金ってどのくらい?
2024年度の全国平均は 時給1,004円(初めて1,000円を突破しました!)。
東京など都市部では1,100円以上、地方では900円台前半の地域もあります。
つまり、同じコンビニや飲食店のバイトでも、地域によって時給が違うんです。
2. 最低賃金が上がると“いいこと”も“課題”もある
● いいこと
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・働く人の収入が増える
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・消費が活発になり、経済が動く
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・若者やパートの人が生活しやすくなる
● 課題もある
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・中小企業や個人商店では人件費が上がり、経営が苦しくなる
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・物の値段(物価)が上がる原因にもなる
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・雇う側が人を減らしたり、勤務時間を短くしたりする可能性も
最低賃金の引き上げは、「社会全体のバランス」を見ながら進める必要がある政策なのです。
3. “お金の連鎖”が社会を動かす
最低賃金が上がると、もらうお金が増えます。
するとどうなるでしょう?
◎ バイト代が上がる → ◎ 外食や買い物が増える
→ ◎ お店の売上が上がる → ◎ 企業の利益が増える
→ ◎ 給料や雇用が安定する
このように、お金が社会をぐるぐる回ることを「経済の循環」といいます。
つまり、最低賃金のアップは「経済を動かすスイッチ」でもあるのです。
4. 若い世代が知っておくべき視点
将来働くようになるみなさんにとって、最低賃金は「自分ごと」です。
ニュースで「時給が上がる」と聞いたら、
その裏で どんな人が喜び、どんな人が困るのか を考えてみてください。
これが「社会を理解する第一歩」です。
まとめ
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・最低賃金は「もらえるお金の最低ライン」
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・引き上げは良い面もあり、課題もある
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・お金は社会を回すエネルギーであり、全員がつながっている
ニュースの“時給アップ”の裏には、社会全体が動くドラマがある。
政治や経済のニュースも、そう思って見るとずっと面白くなります。