“どうせ無理”が口ぐせの子が変わった親の接し方
【はじめに】
「どうせやっても無駄」
「自分には無理だから」
中学生の子どもからそんな言葉を聞くと、親としてはとても切なく、不安にもなりますよね。
でも、実はその“あきらめの言葉”の裏には、ある思い込みと環境要因が隠れていることをご存じでしょうか?
この記事では、自己肯定感が低く「どうせ無理」が口ぐせだった子が、前向きに変わっていった家庭での接し方を紹介します。
【なぜ「どうせ無理」と言うのか?】
✅① 小さな失敗の積み重ねで「自信の芽」が育たなかった
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・テストの点が思ったより悪かった
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・努力しても結果につながらなかった
→「やってもムダ」が脳内で定着してしまう。
✅② 周囲と比べられてきた経験
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・「〇〇ちゃんはもっとできるのに」
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・「お兄ちゃんはちゃんとやってたよ」
→比較されると、自分を信じるより先にあきらめる癖がつきやすい。
✅③ 本当は「失敗して傷つきたくない」気持ちの裏返し
→「やらない理由」を先に言っておけば、失敗しても自分を守れるという防衛反応なのです。
【NG対応:逆効果になる親の言葉】
❌「そんなこと言ってないで頑張りなさい!」
→やる気を出させるつもりが、否定されたと受け取られやすい。
❌「そんな弱気じゃダメでしょ!」
→“弱気=悪いこと”と思い込み、さらに心を閉ざす原因に。
❌「やればできるんだから!」(励ましのつもり)
→プレッシャーや「やらない自分はダメ」と感じる要因になりがち。
【“どうせ無理”が消えた!親の接し方3つのコツ】
✅① 結果より「やってみたこと」を具体的に認める
◆ フレーズ例
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・「難しかったのに、ここまでやったのすごいよ」
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・「一歩踏み出したこと自体がエライね」
→「できた」より「やってみた」ことを評価することで、挑戦へのハードルが下がります。
✅② 失敗しても「感情に寄り添う」ことを優先する
◆ フレーズ例
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・「悔しかったね」
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・「頑張ってたの、ちゃんと見てたよ」
→まず“わかってもらえた”という安心感が、次の一歩への原動力になります。
✅③ 「小さな成功体験」を一緒に作る
◆ 例
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・英単語10個を一緒に覚えてみる
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・簡単な問題を「できた!」で終える
→ハードルの低い成功体験を積み上げることで、「自分でもできるかも」の感覚が芽生えてきます。
【まとめ】
「どうせ無理」は、怠けでも、諦め癖でもありません。
それは、“がんばっても報われなかった経験”の記憶が作り出した自己防衛の言葉なのです。
✅ 親ができる3つの接し方
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1.挑戦自体を具体的に認める
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2.感情に寄り添い、否定しない
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3.一緒に小さな成功体験を重ねる
言葉の力で、子どもの心は変わっていきます。
“どうせ無理”が“やってみようかな”に変わる日も、きっと来ます。