塾長ブログ

2025/06/19
自己肯定感,親の関わり方,メンタルサポート,声かけ・接し方,思春期

“どうせ無理”が口ぐせの子が変わった親の接し方

【はじめに】


「どうせやっても無駄」
「自分には無理だから」


中学生の子どもからそんな言葉を聞くと、親としてはとても切なく、不安にもなりますよね。


でも、実はその“あきらめの言葉”の裏には、ある思い込みと環境要因が隠れていることをご存じでしょうか?


この記事では、自己肯定感が低く「どうせ無理」が口ぐせだった子が、前向きに変わっていった家庭での接し方を紹介します。



【なぜ「どうせ無理」と言うのか?】


✅① 小さな失敗の積み重ねで「自信の芽」が育たなかった

  • ・テストの点が思ったより悪かった

  • ・努力しても結果につながらなかった


→「やってもムダ」が脳内で定着してしまう。



✅② 周囲と比べられてきた経験

  • ・「〇〇ちゃんはもっとできるのに」

  • ・「お兄ちゃんはちゃんとやってたよ」


→比較されると、自分を信じるより先にあきらめる癖がつきやすい。



✅③ 本当は「失敗して傷つきたくない」気持ちの裏返し


→「やらない理由」を先に言っておけば、失敗しても自分を守れるという防衛反応なのです。



【NG対応:逆効果になる親の言葉】


❌「そんなこと言ってないで頑張りなさい!」


→やる気を出させるつもりが、否定されたと受け取られやすい。



❌「そんな弱気じゃダメでしょ!」


→“弱気=悪いこと”と思い込み、さらに心を閉ざす原因に。



❌「やればできるんだから!」(励ましのつもり)


→プレッシャーや「やらない自分はダメ」と感じる要因になりがち。



【“どうせ無理”が消えた!親の接し方3つのコツ】


✅① 結果より「やってみたこと」を具体的に認める


◆ フレーズ例

  • ・「難しかったのに、ここまでやったのすごいよ」

  • ・「一歩踏み出したこと自体がエライね」


「できた」より「やってみた」ことを評価することで、挑戦へのハードルが下がります。



✅② 失敗しても「感情に寄り添う」ことを優先する


◆ フレーズ例

  • ・「悔しかったね」

  • ・「頑張ってたの、ちゃんと見てたよ」


→まず“わかってもらえた”という安心感が、次の一歩への原動力になります。



✅③ 「小さな成功体験」を一緒に作る


◆ 例

  • ・英単語10個を一緒に覚えてみる

  • ・簡単な問題を「できた!」で終える


→ハードルの低い成功体験を積み上げることで、「自分でもできるかも」の感覚が芽生えてきます。



【まとめ】


「どうせ無理」は、怠けでも、諦め癖でもありません。
それは、“がんばっても報われなかった経験”の記憶が作り出した自己防衛の言葉なのです。


✅ 親ができる3つの接し方

  1. 1.挑戦自体を具体的に認める

  2. 2.感情に寄り添い、否定しない

  3. 3.一緒に小さな成功体験を重ねる


言葉の力で、子どもの心は変わっていきます。
“どうせ無理”が“やってみようかな”に変わる日も、きっと来ます。

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