第4回|得意を伸ばすより、不得意をどう扱うか ―成長する人が必ずやっていること―
「不得意は克服しなければならない」
「苦手をなくさないといけない」
私たちは、
いつの間にかこう思い込んでいます。
しかし、ここで一つ、
とても大切な視点を持ってください。
成長している人は、
必ずしも“不得意をなくした人”ではありません。
●成長する人は、不得意を正しく扱っている
成長する人に共通しているのは、
不得意に対する姿勢です。
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・無理に得意にしようとしない
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・自分を責める材料にしない
-
・どう付き合うかを考えている
不得意を、
「敵」や「欠点」としてではなく、
一つの性質として見ています。
●不得意を“なくす”発想が人を苦しめる
不得意をなくそうとすると、
多くの場合、こうなります。
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・できない自分を責める
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・周りと比べて落ち込む
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・努力が苦痛になる
これは、
成長とは逆方向です。
なぜなら、
人は「否定されている状態」では
前に進めないからです。
●不得意には、いくつかの種類がある
一口に「不得意」と言っても、
実は中身は同じではありません。
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・やり方が合っていないだけ
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・経験が足りないだけ
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・環境との相性が悪いだけ
この場合、
不得意は固定されたものではなく、
調整可能なものです。
一方で、
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・強い苦痛を感じる
-
・どう工夫しても消耗する
こうした不得意もあります。
これは、
無理に克服する必要はありません。
●成長する人は、距離を調整している
成長する人は、
不得意から逃げているわけではありません。
しかし、
真正面からぶつかり続けることもしません。
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・必要な最低限は身につける
-
・他で補えるところは補う
-
・得意な部分でカバーする
距離を調整しているのです。
●「全部できる人」は存在しない
ここで、
はっきり言っておきたいことがあります。
得意も不得意もない、
完璧な人間は存在しません。
もし、
そう見える人がいるとしたら、
それは不得意を上手に隠しているか、
使っていないだけです。
●不得意を受け入れると、力が戻ってくる
不得意を
「なかったこと」にしようとすると、
人は消耗します。
しかし、
-
・ここは苦手
-
・でも、ここはできる
と整理できた瞬間、
力の使いどころが見えてきます。
これは、
諦めではありません。
戦略です。
●学校や勉強で考えてみると
例えば勉強でも、
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・計算は苦手だが、考え方は理解できる
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・暗記は苦手だが、説明は得意
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・スピードは遅いが、正確さはある
こうした特性を無視して
「全部同じようにできなければならない」
と考えると、苦しくなります。
●成長とは、欠点を消すことではない
ここで、
このシリーズの中でも
とても重要な考え方を伝えます。
成長とは、欠点を消すことではありません。
自分を理解し、使い方を覚えることです。
不得意があるからこそ、
得意が活きる場面もあります。
●この回で覚えてほしいこと
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・不得意は、克服対象とは限らない
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・大切なのは、扱い方と距離感
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・自分を責めないことが、成長の前提
この3つを、
ぜひ心に留めておいてください。
次回予告
第5回|「向いていない」は、逃げではなく選択でいい
―頑張らない勇気と、やめる力―

