第3回|不得意だと思い込んでいるだけ、という可能性 ―能力ではなく「解釈」が止めている―
「これは苦手だ」
「自分には向いていない」
「頑張ってもできるようにならない」
こうした言葉は、
とても自然に口から出てきます。
そして多くの人は、
この言葉を事実だと思っています。
しかし、ここで一度、
立ち止まって考えてみてください。
それは、本当に能力の問題でしょうか。
●「できない」と「できなかった」は違う
多くの人が、
この二つを混同しています。
-
・できなかった
-
・だから、できない
「できなかった」は、
過去の出来事です。
しかし、
「できない」は、
未来まで含めた結論です。
たった一度、
あるいは何度かうまくいかなかっただけで、
未来の可能性まで閉じてしまっていないでしょうか。
●人は「解釈」で自分を止める
同じ出来事でも、
解釈の仕方によって、
その後の行動は大きく変わります。
例えば、問題が解けなかったとき。
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・「自分は向いていない」と解釈する人
-
・「まだやり方を知らないだけ」と解釈する人
結果は同じでも、
次に取る行動は、まったく違います。
前者は避け、
後者は続けます。
●不得意というラベルは、思考を止める
「不得意だ」という言葉は、
とても強いラベルです。
このラベルを貼った瞬間、
人は無意識にこう考えます。
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・深く考えなくていい
-
・頑張らなくていい
-
・できなくても仕方ない
これは楽に見えますが、
同時に成長の入り口を閉じる行為でもあります。
●能力が原因なら、最初から誰も伸びない
ここで、
少し冷静に考えてみてください。
もし本当に、
能力が原因でできないのだとしたら、
-
・最初からできる人しか伸びない
-
・途中からできるようになる人はいない
はずです。
しかし現実には、
最初は苦手だったのに、
後から伸びた人はたくさんいます。
これは何を意味しているでしょうか。
●止めているのは、能力ではなく「判断」
多くの場合、
人を止めているのは能力ではありません。
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・これは無理だ
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・自分には合わない
-
・これ以上やっても意味がない
こうした判断が、
行動を止めています。
そしてその判断は、
過去の経験を元にした
一時的な解釈にすぎません。
●思い込みは、安心と引き換えに可能性を奪う
不得意だと思い込むと、
一時的には楽になります。
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・期待されない
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・比べられない
-
・失敗しても傷つかない
しかしその代わりに、
「できるかもしれない未来」も
一緒に手放しています。
これは、
安心と引き換えに、可能性を差し出している状態です。
●思い込みに気づくだけで、流れは変わる
ここで、
無理に考え方を変える必要はありません。
ただ、
こう問いかけてみてください。
「これは、本当に能力の問題だろうか」
「ただの思い込みではないだろうか」
この問いを持つだけで、
解釈は少し緩みます。
●「不得意」は、仮の結論でいい
今は苦手でも構いません。
今はできなくても問題ありません。
ただし、
それを最終結論にしないことが大切です。
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・今は不得意
-
・でも、将来もそうとは限らない
この余白が、
成長のスペースになります。
●この回で覚えてほしいこと
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・止めているのは、能力ではなく解釈
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・不得意は、事実ではなく仮の判断
-
・思い込みに気づくだけで、前に進める
この3つを、
ぜひ覚えておいてください。
次回予告
第4回|得意を伸ばすより、不得意をどう扱うか
―成長する人が必ずやっていること―

