塾長ブログ

2025/11/01
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知ってますか? カメラが“目”を持つようになった!AIの原点は日本発だった (シリーズ第3回:今までの世界に誇れる日本の科学技術)

★ スマホの“顔認識”や“自動仕分け”、実はスゴい技術


スマホで写真を撮ると、「顔」にピントが合ったり、
アプリで「犬」や「空」などを自動で認識してくれたりしますよね。
こうした機能を支えているのが―― 人工知能(AI) です。


でも、AIが“見て考える”ようになったきっかけ、
つまり「カメラに“目”を与えた技術」が、実は日本から生まれたことを知っていますか?



◆ AIの原点を作った日本人 ― 福島邦彦博士


1980年代、コンピューターがまだ大きくて遅かった時代に、
日本の研究者・福島邦彦(ふくしま くにひこ)博士 はある大発想をしました。


それは、「人間の脳のしくみをマネして、機械に“見る力”を持たせよう」という挑戦。
博士が考え出した仕組みは “ネオコグニトロン(Neocognitron)” と呼ばれ、
後のAIの基礎となる「ニューラルネットワーク(脳型コンピュータ)」の原型になりました。


この発想が、現在のAI技術――
画像認識、音声認識、チャットAI、さらには自動運転など、
あらゆる分野の土台になっているのです。



■ “見る”ことができるAIが世界を変えた


AIが「見る」ことができるようになったおかげで、
いろいろな技術が生まれました。


  • ・スマホの顔認識・指紋認証

  • ・交通カメラによる事故防止

  • ・工場の不良品チェック

  • ・医療画像の診断支援

  • ・自動車の自動運転システム


つまり、「人間の目の代わり」になるAI が、
社会のあらゆるところで人の生活を助けています。



● 世界が注目する“日本発のAIのルーツ”


今ではGoogleやOpenAIなど海外企業がAIをリードしていますが、
その根っこには、日本人研究者の考え方があった のです。


海外のAI研究者たちも「福島博士の理論がなければ、今のAIはなかった」と語っています。
まさに、AIの“DNA”の中には日本の知恵が入っているのです。



● これからのAIは「人と協力する時代」


これまでのAIは“人の代わりをする”ものでしたが、
これからは“人と一緒に考え、学ぶ”存在になっていきます。


たとえば、勉強を手伝ってくれるAI先生や、
お年寄りの会話を聞いてくれるロボットなど、
AIは人を支えるパートナーとして進化していくのです。



◆ 子どもたちへのメッセージ


今のAIブームの原点に、日本人がいる。
それは「人の脳の働きを、もっとよく知りたい」「機械で人の役に立ちたい」という
“探究心とやさしさ”から生まれた技術 です。


だから、みなさんも「なんでこうなるんだろう?」と思ったことを、
そのままにせず、考え、調べてみてください。
その一歩が、未来の新しい技術を生み出すかもしれません。



★まとめ


  • ・AIの「見る力」の原点は日本人研究者が生み出した。

  • ・福島邦彦博士の“ネオコグニトロン”が世界のAIの基礎になった。

  • ・今のAIは、私たちの生活や安全を支える存在。

  • ・探究心こそ、未来を動かす力!

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